水萌 夕空 の過去 - I - ページ2
ー 私は、ずっと幸せな時間を過ごしていたんだ。
『ねぇ、まぁま!きょぉのよるごはんなぁに〜?』
「今日はね、夕空の大好きなオムライスだよ〜!」
『やったぁぁ!!』
小さい頃、お母さんとの何気ない会話。
「夕空〜!パパと一緒に遊ぶか?w」
『あそぶ〜!』
「よし!ほらおいで〜!」
『ぅゆ!!』
小さい頃、お父さんと遊んだ日。
『おねぇちゃん!!これなんて言うの?』
「ん?これはね、幸せってかいて、しあわせっていうの」
『しあわせ…ありがと!おねぇちゃん!』
小学一年の頃、お姉ちゃんにわからないところを聞いては聞いてを繰り返してた日々。
『おばぁちゃん、体調大丈夫?』
「大丈夫だよ、夕空。ピンピンしてるよぉw」
『無理しないでね?w』
「しないわいwでも、夕空がお嫁に行って、孫を見るまでは死ねないからねぇ…」
『!!も〜…//おばぁちゃん、大好きだよw』
歳をとり、動きにくくなったおばぁちゃんとの会話。
「夕空、大きくなったなぁ…」
『も〜…毎日見てるのにw』
「見てても思うよ、中学校の制服を着たら余計に大人っぽくなったのぅ…」
『えへへ、ありがと!』
中学校入学の時、いっぱい成長を褒めてくれたおじぃちゃん。
「水萌、お前泥だらけじゃねェかw」
『だって…保体で転んだんだもん…ジワッ』
「アホか!?wったくwほら、拭いてやるからこっち来い!」
『えへへ、ありがとくっくー』
「だからなァ…wくっくーってなんなんだよそれw」
いつも、お兄ちゃんの用に接してくれて、優しくて、大好きなくっくー…いや、秋宙 空。
「夕空!!一緒にゲームしよ〜!」
『いいよ!!なにやる?なにやる!?✨』
「ス〇ラトゥーンかA〇EXかフォート〇イト……か、マ〇カかマイ〇ラ!」
『じゃ、A〇EXしよ!!チャンピオンめざすよ〜!』
「了解!あ、そだ、また今度の日曜、水族館デートしよ!!」
『本当!?やったぁ!!』
めちゃくちゃ優しくて、楽しくて、大好きな颯斗 ー 凍乃 颯斗。
皆で、幸せな日々を送っていた。
送っていたんだ。でも、そんなものは一瞬に過ぎなくて。
私の家族は、崩壊してしまった。
そして、大好きなくっくーとも、恋人の颯斗とも離れてしまったんだ。
でも、こんなことになったのは誰のせいでもない。
全て、私のせいだから。
ごめんなさい、お母さん、お父さん。
お姉ちゃん、おばぁちゃん、おじいちゃん。
そして、くっくー、颯斗。
『……ごめん、ごめんね、二人とも。』
私は月を眺めながら、そう呟いた。
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